バセドウ病とは
バセドウ病とは、甲状腺ホルモンの分泌が過剰になる病気(甲状腺機能亢進症)です。
甲状腺機能亢進症の約70%がバセドウ病と言われており、
- 20~40歳での発症が多い
- 男女比率は1:5で女性が多い
- 発症頻度は200~1000人に1人
- 年齢は30~40歳が起こりやすい
上記のような特徴があります。
バセドウ病はTSH受容体抗体が産生されることにより、甲状腺ホルモンの産生・分泌が過剰となる病気ですが、 このTSH受容体抗体が産生される原因は明確となっていません。
バセドウ病の原因
バセドウ病は複数の要因が絡み合って発症すると考えられていますが、その原因は現在では明確になっていません。
関連があると推察されるものとして、まず遺伝的な要因が挙げられます。 実際に、バセドウ病を発症した方の約15%程度が家族内に同じ病気の方が存在しています。
その他にも、ストレス、出産、喫煙、過労なども何らかの関係があると考えられています。
バセドウ病の症状
バセドウ病を発症すると、様々な異常が現れます。
主には下記のような症状が現れます。
- 疲れやすい
- 倦怠感、脱力感
- 体重減少
- 体温上昇
- 眼球突出
- 甲状腺腫大
- イライラして落ち着かない
- 集中力低下
- 不眠
- 動悸
- 頻脈
- 息切れ
- 心房細動
- 発汗
- 月経不順、無月経
※これらはあくまでも症状の一例です。
バセドウ病の治療方法
バセドウ病の治療では、大きく以下の3つがあり、当院では内服治療までを対応しています。
- 内服治療
- アイソトープ治療
- 外科手術治療
内服治療のメリットとデメリットは以下です。
メリット
- 入院の必要が無く、外来で治療ができる
- 全ての患者さんに施行可能
- 不可逆的な機能低下状態に陥る可能性が低い
デメリット
- 薬を飲む必要が無くなるまでの期間が長く、その可能性も低い
- 1.5~2年での治療経過が良くなければ、他の治療法を検討する必要がある
- 副作用の頻度が高い